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巽 和夫さん
京都大学名誉教授、福山大学名誉教授

戦災復興から引き続く高度経済成長期に大量の住宅を建て続けて来ました。住宅不足・住宅難の解消が当初の目標でしたが、昭和48年に住宅戸数が充足して以降は「量から質へ」の時代に入りました。
しかし現実には粗放な建築物が多く、わが国の住宅社会は、低質な住宅を建てては短期に壊す、いわゆる「スクラップ&ビルド」に体質化されてしまいました。このS&B構造は非常に強固なもので、容易に崩れるものではありません。省資源・省エネルギーを達成し、豊かな住宅・住環境を形成して行くためには、長期の利用に応える優れた性能の住宅を以って、まちづくりを行わなければなりません。
今年度、このような趣旨に沿った「超長期住宅モデル事業」が国によって進められることになり、住宅界の関心を集めています。“200年住宅”の愛称を得たこの事業をサスティナブルな住宅社会への突破口として国民的運動に育てなければなりません。今回の国民推進会議の創立はまさに時宜を得た活動であり、心強く思っています。
2008年8月28日

